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2011.10.03

【緊急メッセージ】最終処分場建設を強行する鹿児島県への疑問、そして求めている説明

冠岳(鹿児島県薩摩川内市川永野地区)での産業廃棄物管理型最終処分場(以下、産廃処分場とする)建設をめぐり、県環境整備公社・新川専務理事は「説明会を開催しようとしても、反対派が拒否する」という旨の発言をされ、地元のテレビや新聞でも報道されております 。
私共は県に説明を求めておりますが、県が主催する説明会については、その運営方法や内容に大きな疑問や不信感を持たざるを得ません。

■県が主催する説明会に対する疑問

まず県の説明は、土地や工事に関する安全性を一方的に主張するだけのものです。
私共は土地の選定方法、地盤の問題など、これまでに様々な疑問点を意見書として提出し、これに対する回答を求めて参りました。
しかし、私共に対し、県が明確な回答を出されたことは一度もありません。
地元住民に対する第1回目の説明会においても、自治会の質問に県は回答できず、質問は持ち帰りとなりましたが、第2回目説明会でも回答はなく、説明会は5分で終了となりました。
その後も説明が不明確であり、説明をした直後に「そのような説明はしなかった」という発言を繰り返すこともあるなど、誠意も責任感も感じられない対応です
また、県は開催場所としてホテルなどを指定されますが、私共はそのような施設では時間や収容人数に制約があるため、地元公民館での開催を求めております。
地元公民館での開催は時間等の制約がない他、説明会の開催費用を抑えることができ、本来、県にとっても非常に良い条件となるはずです。
さらに、県は説明会対象を地元自治会に限っております。
建設予定地は冠岳の北側(薩摩川内市)になるため、県は冠岳の南側(いちき串木野市)住民は説明会の対象としていません。
鎭國寺は建設予定地から約1.1kmと隣接、同じ山で暮らしているにもかかわらず、県の主催する説明会に出席する権利がありません。
市町村の境界は便宜上のものであり、実際の影響は境界線で区切ることはできません。
産廃処分場建設により影響が及ぶ全範囲の住民が説明を求めることは当然の権利です。
私共は時間や参加者に制約を設けず、県がきちんと私共の質問に回答される説明会を求めているのです。

■私共が求めている説明

1.当地は大切な水源地です。なぜ、ここを選定したのでしょうか?

伊藤知事は「29カ所の候補地のうち最適な場所」として、当地への産廃処分場建設を決定されました。
しかし、その選定方法は、あまりにもずさんで驚くべきものでした。
平成20年8月20日、鎭國寺に当時の鹿児島県環境部長、他2名の県職員が訪問。その際、選定方法に関し、環境部長は「文書調査と現地調査で決めた」と回答されました。
しかし「現地調査は1カ所だけ。あとの28カ所は文書調査」とのことでした。文書調査とは文献や地図、資料での調査です。
さらに環境部長はじめ3名全員が「伊藤知事に『現地調査はこの1カ所だけで良い』と言われた」と説明されました。
社会的影響が重大な施設の建設候補地が、1カ所だけの現地調査で最適地と判断されるなどということは、到底、納得のできるものではありません。
しかも当地は水源地です。
県は「安全な処分場を建設するので、心配は無用」と主張されますが、東日本大震災にみられますように『絶対安全』はありません。
事故を想定することは当然のことであり、山の高い所、しかも水源地に建設するというのは考えられません。

2.本当に処分場として適切な土地か?

県は当地を「水を透さない強固な岩盤」と主張されますが、国土問題研究会(理事長:奥西一夫・京都大学名誉教授)の現地調査によりますと、当地は「もろい岩盤であり、地下水量も豊富。到底、産廃処分場には適さない地」であります。
この点について私共は再三にわたり県に質問書を提出し回答を求めて参りましたが、その回答内容は科学的・客観的根拠に乏しく、明確でありませんでした。
私共は、平成23年2月28日、「これまでの意見書で指摘している全ての問題点について明確に回答し、客観的に全問題点が解明、解決するまで知事は許可をだしてはならない」とする意見書を提出しました。
しかし、伊藤知事は住民の意見を聞くことなく、同年3月25日、県環境整備公社に産廃処分場設置を許可しました。
「平成22年度第2回県産業廃棄物専門委員会」が開催された、わずか3日後のことでした。
私共は、事前に専門委員の方々には、これまでに私共が県に提出した意見書や県からの回答などを送付し、ご意見を賜る機会を切にお願いいたしましたが、どなたからも返事はいただけませんでした。

3.個人の信仰は、公共の福祉の犠牲になるものでしょうか?

先述の県職員による鎭國寺訪問の際も、また新川専務理事もはっきりと「候補地選定の際、霊山性は考慮していない」と述べられています。
さらに、伊藤知事は「霊山性に疑問がある」などという趣旨の発言をされています。
当地・冠岳は、島津家の歴史書にも「本藩の霊地の最なり」とあり、また秦の始皇帝の命で当地を訪れた徐福が冠をおさめた伝説があるなど、古くから霊山として信仰されてきた場所です。
また、鎭國寺は昭和61年に宗教法人として認可されていますが、その歴史は飛鳥時代にまで遡ります。
用明天皇 (聖徳太子の父君)時代、蘇我馬子は勅願により紀州熊野権現を当山に勧請し、その別当寺として興隆寺を建立しました。
平安時代、阿子丸仙人が天台宗となし、室町時代には勅を受けた名僧宗寿法印が京都東寺より下り、真言宗鎭國寺頂峯院と改められました。
冠岳及び鎭國寺には、現在でも日本国内はもとより海外からも多くの方が参拝に来られています。
そして、毎年11月23日に開催する「かんむり嶽参り」においては、当日1日で約4万人の来場者があるなど、“宗教”と“地元住民”と“行政”が一体となった「地域振興の手本」などと高い評価を得ています。
しかも、鹿児島県はこのお祭りを後援されているのです。
古くから現在に至るまで、多くの方が信仰をしてきた場所や存在を、信仰を持たない人が無視したり、踏みにじったりすることが許されるでしょうか?
伊藤知事の考えは非常に乱暴であり、仮に公共の福祉のために信仰は犠牲になっても仕方がないと考えておられるならば、私共が納得できる根拠を示していただくよう求めます

■動画もご試聴下さい。鎮国寺ご住職から産廃建設を強行着工する鹿児島県への訴え。これが真実

2011年9月30日(金)の早朝、県環境整備公社・新川専務理事が産業廃棄物最終処分場建設予定地にてに来られました。
その際に反対派3団体住民から様々な訴えを行いましたが、その中から鎭國寺のご住職の訴えを抜粋してご紹介いたします。

■全ての方へのお願い

この訴えを、できるだけ多くの方に共有していただけませんか?
周囲の方にこの問題を伝えて下さるようお願いいたします。

■霊山性を守る会公式サイト

管理型最終処分場問題については、冠嶽山鎭國寺頂峯院公式サイトではなく、霊山性を守る会公式サイトにて情報を発信しております。
現地から毎日生中継も行っております。
ぜひこちらにもアクセスしてくださいませ。

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