2012.01.05

朝時雨ののち、穏やかな晴天となり、美しい紅葉の中、今年もかんむり嶽参りを無事成満させていただきました。
神仏のご加護と皆様のご後援のおかげと感謝申し上げます。
今回の添え護摩代金は、百ニ十二万二千五十一円也。
例年のごとく、いちき串木野市社会福祉協議会並びに冠岳・生福両地区公民館等へ社会福祉に役立て下さいと全額寄付させて頂きました。
有難うございました。
今までの寄付金総額は、三千二百三十六万三千八百二十九円となっております。
「握手をすると長生きできる」のキャッチフレーズで親しまれた初代冠嶽ぱぱあの鏑流馬ノブさんが去年十二月に亡くなりましたので、この度、二代目に、生まれも育ちも冠嶽の山手マチ子さんが決まり、たくさんの方々と握手をし、喜んで頂きました。
謹んで御礼旁ご報告申し上げます。
平成二十三年十一月二十八日
第二十七回冠綴山鎖国寺
柴燈護摩実行委員会
2010.10.24
8月25日冠嶽山鎭國寺頂峯院観月会に参加された長友法樹様から観覧記をご寄稿していただきましたのでご紹介させていただきます。
去る、8月25日水曜日、鎮護寺恒例の観月会が行われました。
毎年、ドラマチックに登場されるお月様は、今年もこれ以上にないというタイミングでお姿を見せられ、素敵なお月見の会になりました。
あとでわかったのですが、麓をはじめ、周辺の町は土砂降りだったとか。
雲の上のお月見だったのですね。
今年も橋口歌裕先生とお弟子さん方によるお琴のご奉納や「くしき野ふしぎのの音楽隊」による歌の奉納。そしてすっかりおなじみになりました音楽評論家の湯川れい子先生のお招きによる素敵なお客様が会を大いに盛り上げて下さいました。
ウクライナ出身の歌手で民族楽器バンドゥーラの演奏家でもある「ナターシャ グジー」さんです。清楚な民族衣装に身をつつむその容姿はまるでおとぎ話から飛び出してきたかのような、それはそれは美しいお姫様のようでした。
24年前のチェルノブイリ原発事故に合われ大変な苦労をされたようですが、今は結婚され日本に住み10年、まさに「愛と平和」をテーマに音楽活動をされ全国を回っていらっしゃいます。
その歌声と演奏の素晴らしさ、そしてそれらに込められたメッセージは参加した私たちひとり一人の心にやさしく、あたたかく、そして深く刻まれました。
ご奉納の曲の合間に語られたナターシャさんの「チェルノブイリ体験」をご紹介します。
当日ナターシャさんがお話しされた内容は、ほぼ同じ内容で『NHK 視点・論点[チェルノブイリとヒロシマ](2008.8.6)』でも述べられていますので引用させて頂きます
いまから22年前、チェルノブイリ原発が爆発しました。当時私は6歳でしたが、私のお父さんが原発で働いていたので、私たち家族は原発から3.5kmのところに住んでいました。事故があったのは夜中だったので、ほとんどの人が事故のことを知りませんでした。
そのため、次の日は普通に生活していました。子どもたちは学校へ行き、お母さんたちは小さな子どもを連れて一日中外で過ごしていました。そうして、目に見えない放射能を浴びつづけていたのです。私たちが事故のことを知らされたのはその次の日でした。大したことは起きていませんが、念のために3日間だけ避難してください。3日経ったら必ず帰ってきますから、荷物を持たずに避難してください。そう言われて私たちは荷物を持たずに街を出てしまいました。でも、3日経っても、1ヶ月経っても、そして20年経っても、その街に戻ることはありませんでした。毎日遊んでいた美しい森も、思い出がたくさん詰まった家も、みんな壊されて土の中に埋められてしまいました。いまそこには何も残っていません。生命が輝いていた街は死の街になってしまいました。
しかし、私たちが失ったのはふるさとだけではありませんでした。たくさんの人たちが亡くなっています。私たちの子どもが何人も亡くなっています。でも、それだけではありません。事故から20年経って、当時子どもだった私たちの世代が大人になり、結婚をして、子どもを産むようになりました。そして、新しいこの世界に生まれてくる赤ちゃんたちの健康にも異常があります。20年以上前に起こったチェルノブイリの悲劇はまだ終っていません。人間は忘れることで同じ過ちを繰り返してしまいます。悲劇を忘れないで下さい。同じ過ちを繰り返さないで下さい。そう願って、私は歌を歌っています。
引用:『NHK 視点・論点[チェルノブイリとヒロシマ](2008.8.6)』
私たちは、ニュースで知らされた事実とはあまりにも違うことに大変驚きました。そして憤りと怒りさえ覚えました。しかし、ナターシャさんはまるで詩を朗読するように淡々と事件のことについて語られました。その中には怒りの言葉も非難する言葉もありませんでした。だからこそ、なおさら私たちの心には強くメッセージとして響いてきました。
コンサートが終わってからのサイン会は、これまでにないほど大盛況でした。
心に残る観月会でした。
長友法樹